「ドッペルゲンガー」

哉樹みかんが学校に来なくなってしばらく経った。
家まで訪ねたが、どうやらタチの悪い風邪をひいたようで顔を合わせることも出来なかった。
いつものグループから一人抜けただけなのに、まるでぽっかりと穴が開いたような感覚、気分。
それを日を重ねる度に実感していた。


ある日、東堂勇太は突如として「それ」に出会った。
帰り道の風景にはあまりにも不釣り合いで異質な、人の形をした暗闇。
姿はすぐに最初からなかったかのように消え失せ、
そして直後に、彼の身に些細な不運が訪れた。


一度目、鳥の糞は運のせいにした。
二度目、車が跳ねた水溜まりは偶然のせいにした。
三度目、何もない所で転んだのは奇跡のせいにした。


四度目にしてようやく確信した。
目の前に鉢植えが落下してきたその直前、確かにあの暗闇の姿を見たのだ。
勇太はふと思い出す。
姿を見たら死ぬという『もう一人の自分』の話を。


「突き止めてやる…!あいつの正体!」






→Mateliand's外伝。
みかんがウィルアースへ向かった後の、仲の良いクラスメート達が体験した怪奇現象の話。


タイトルこそドッペルゲンガーとは書いてあるものの
一般のドッペルゲンガーとは少し違うのが上記あらすじでわかるかと思います。
このままじゃただ不幸を呼び寄せるだけだし^q^


そしてこれも別に本編の外伝にしなくてもいいんだよねー^q^